2021年4月21日、定番シリーズの最新作、ナイキ エア ズーム ペガサス 38が登場!
最初に言います。ペガサス38は前作からほとんど変わっていません。アッパーのマイナーチェンジのみです。
しかしそのマイナーチェンジによって、フィット感を極限まで高めています。
ペガサス36→37での大変革を経て、38ではブラッシュアップの段階に入っています。
それでは注目のナイキ ペガサス 38の履き心地や重さ、サイズ感などをレビューしていきます。
目次
ナイキ ペガサス 38の特徴、37との違い
1:「38年の歴史が裏付ける信頼性」
ペガサスは1983年に誕生し、以降38年にわたってランナーに愛されている超ロングセラーモデルです。
最大の特徴は、オールマイティーであること。クッション、反発、フィット感のすべてを高いレベルで兼ね備えています。
クラシックでありながら、毎年目まぐるしいアップデートを重ねており、ミッドソール周りだけでも、これほど変化しています。
ペガサス35:フルレングスのエア
ペガサス36:フルレングスのエア
ペガサス37:前足部のみのエア
ペガサス38:前足部のみのエア←いまここ
進化を続けるクラシックであり、ペガサスの最新モデルは新型iPhoneのようにランナーから注目を集めます。
2:進化はアッパー周りに集中
冒頭でも触れましたが、今年はほとんど進化していません。ブラッシュアップのみです。
そしてブラッシュアップは「アッパー周り」に集中しています。
まず、特筆すべきはシュータンのクッション増加です。
37では軽量化を図るためにペラペラの薄いアッパーが採用されましたが、38ではフカフカとした分厚いアッパーに変更され、履き心地がソフトになっています。
次に、シューレースを通すバンド(カラフルな部分)が、37では固い素材でしたが、38では伸縮性のある柔らかい素材に変更されており、自分好みのフィット感に調整しやすくなっています。
また、つま先付近のアッパーも37では半透明の薄い素材でしたが、38ではクッション量を増やしてフィット感を高めています。
3:つま先部分のゆとりが増加
最後の進化した点は、つま先部分のゆとりです。
ナイキ公式によると「ペガサス 36以前のモデルと似た履き心地に仕上がっています」とのことです。
ナイキは足幅が気になる、という方にとっては朗報です。
ナイキ ペガサス 38の履き心地・感想
実際にペガサス38を履いて10KM程度のランニングをした感想です。
1:37と同じじゃない?
最初、38を履いて走り始めたとき、本当に37との違いが分かりませんでした。
まあクッションは全く同じなので、当然と言えば当然です。
2:指が自由に動く
でも走りながら感触を確かめていると、
確かに言われてみれば、つま先周り広くて指が自由に動く感覚がありました。
この点は「足へのストレスが少ない」とプラスにも捉えられますし、「フィット感が甘い」とマイナスに捉えることもできると思います。
スローペースでフルマラソンなど長い距離を走るときは、この「足へのストレスが少ない」という点が30KM以降の走りに良い影響を与えるはずです。
3:足首を優しくホールド
つま先にゆとりがある分、シュータンにクッション素材を増やして、フィット感を保っています。
この点も、走っていて37とそれほど違いは感じませんでしたが…、家に帰ってから両方を履き比べると、確かに38の方が足の甲への圧迫感が少なかったです。
ロングランをすると、このあたりの違いが表面化してくるはずです。
ペガサス37に関しては「かかとが抜ける感覚がある」という反応も見られましたので、ナイキがそこを意識している可能性もあります。
4:「重い=初心者向け」の時代じゃない?
ナイキシューズの中でもペガサス38の立ち位置について。
ペガサス38はシュータンにクッション材を増やした分、重量も増えています(Peg37:270g → Peg38:289g)。
ここまで重いと、初心者向けにシフトしているんだな、と私も最初は思ったのですが、
よくよく考えると、ナイキ最速のアルファフライは、レーシングシューズの中では重い200gオーバーです。
もはや「軽い=速い。上級者向け」「重い=遅い。初心向け」という固定概念は忘れるべきなのかもしれません。
確かに走った感覚としても、ペガサス ターボ 2(214g)などと比較しても、そこまで重さは感じません。
前足部のエアバッグがぼよーんと弾み、反発を生み出しているからこそ、重さを感じないのです。
ペガサスシリーズと言えばキプチョゲや大迫傑など、エリートランナーも練習で使うことで知られていますが、
重くなった今作のペガサス38も、初心者から上級者まで愛される一足になるんだろうなと思います。
ペガサスシリーズって、最初はアップデートに戸惑うんですが、最終的には好きになっていますからね。
ナイキ ペガサス 38の重さ
ナイキ エア ズーム ペガサス 38の重さは289g(27cm)です。
シュータンのクッション材増加により、前モデルの37からは19g重くなっています。
ナイキのシューズの中では最も重い部類になります。
ペガサス 38 | 289g(27cm) |
ペガサス 37 | 270g(27cm) |
ズームX インヴィンシブル | 280g(27cm) |
リアクト インフィニティ | 272g(27cm) |
テンポ ネクスト% | 263g(27cm) |
ペガサス ターボ 2 | 214g(27cm) |
ナイキ ペガサス 38のサイズ感
サイズ感は標準的、もしくは少しゆったり目です。
シューレースを通すバンド(カラフルな部分)に伸縮性があり、フィット感は自在に調整できるので、サイズ感がゆるいと思ったら、締め上げることもできます。
いつものサイズを購入して大丈夫です。
ナイキ ペガサス 38の通気性
アッパーのメッシュは2層構造(サイドイッチ構造)となっており、さらに37から厚みが増しているため、やや通気性は落ちていると考えられます。
夏場は少し心配です。
足が暑いと感じる場合は、薄手のソックスで対応しましょう。
ナイキ ペガサス 38の普段履きはあり?
デザイン面では、主にスウッシュロゴの大きさやあしらいが変わっています。
スウッシュが37では少し控え目な大きさでしたが、38ではアッパーからはみ出るくらいの大胆な大きさになっています。
また、38はロゴの外枠だけのデザインになっています。
結論、前作に続き、38もクセの少ないデザイン・シルエットであるため、普段履きしやすいと思います。
ただロゴが大きくなった分、少し若い人向けのデザインかな、という印象もあります。
リアクト インフィニティ、インヴィンシブルとの違い・履き分け
ペガサスはいわゆる「ナイキ ズーム シリーズ」と呼ばれるスピード重視の商品カテゴリーに属しており、
ヴェイパーフライやテンポ ネクスト%などとは兄弟関係にあります。
一方、ズームX インヴィンシブル ランとリアクト インフィニティ ランという「怪我ゼロ」を目的とした商品カテゴリーも存在しています。
結論、初心者であればどれもマラソン本番で使えるクッション性と反発性を兼ね備えたシューズです。どのシューズも初心者におすすめできます。
しかし、あえて言うなら、「怪我ゼロ」系のシューズは2万円前後と高価であるため、初心者の一足目はペガサスでいいと思います。
「二足目が欲しい」「お金に余裕がある」「マラソン完走を目指す初心者」という条件を満たしているなら、ズームX インヴィンシブル ランは最高のシューズです。
迷うのであれば、1万円ちょっとで買えるペガサスの方が無難だと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
メリットとデメリットの両方をお伝えしましたが、
38年の歴史を誇るシューズですから、めちゃくちゃ完成度の高いシューズであることに変わりはありません。
値段も¥14,300 (税込)とナイキシューズの中ではリーズナブルですし、大体発売から時間が経つとゼビオなどのスポーツショップやAmazon・楽天では値段が下がっていきます。
初心者から上級者まで誰にでもおすすめできる、「失敗しない」一足です。
ぜひ皆さんも最新のペガサスで走ってみてください。
型落ちのペガサス37も安くなっていて狙い目です👍