Apple Watch使用歴5年の私が、そんな疑問にお答えします!
まず結論から言います。
iPhoneなしでもApple Watchはランニングで大活躍します。ネットにつながっていなくても、Suicaを使ったり、音楽を聴くことも可能なのです。
それでは詳しく、iPhoneなし(スマホなし)のApple Watchで「できること」「できないこと」をご紹介していきます。
<私の使用モデル>
Apple Watch Nike Series 6
・GPSモデル
・ディプレイサイズ44mm
目次
前提:Apple WatchにはGPSモデルとセルラーモデルがある
まず大前提を共有しておきます。
Apple Watchには通信方式の違う2つのモデル「GPSモデル」と「セルラーモデル」が存在します。
【セルラーモデル】Apple Watchが単体でインターネット通信を行うモデル。スマホ同様、携帯キャリアとの契約が必要。
2つのモデルの違いは通信方法と費用のみ。
機能や処理速度などのスペックはほぼ同じです。
GPSモデル | セルラーモデル | |
---|---|---|
スペック・機能 | 基本同じ | 基本同じ |
本体価格 | 少し安い | 少し高い |
通信費用 | かからない | かかる & 格安SIM未対応 |
どっちがおすすめ?
単体で通信できるセルラーモデルなら、iPhoneを持たずにランニングしても、電話やLINE、オンラインでの音楽視聴など、機能をフル活用できます。
しかしセルラーの欠点はコストです。
セルラーモデルはau、docomo、ソフトバンクのメインブランドでしか契約できず、UQモバイルなどの格安SIMや、最近話題のahamoやLINEMOといったオンライン専用ブランドとは契約できません。これはかなり痛いです。
私のおすすめはズバリ、GPSモデルです。安価ですし、実はiPhoneなしでもさまざまな機能を利用可能なのです。
以下では、GPSモデルでiPhoneなしでランニングをした場合に<できること>をご紹介します。
GPSモデル×iPhoneなしでランニング中にできること🙆♂️
ランニングアプリでの計測
Apple Watchのアプリを使えば、ラン記録の計測はバッチリできます。
おすすめアプリは後述しますが、初心者ランナーには標準搭載のランニングアプリ「ワークアウト」がシンプルで使いやすいでしょう。
Apple Watchのアプリで走ると、自動的にラン記録はスマホアプリとも連動してくれます。
面倒なデータの送受信作業は一切ありません。
Apple Payでの支払い
Apple Watchで走る最大のメリットは、個人的にはこれ。
Suica、QuickPay、iDなどをApple Payで利用できます。
ランニング途中に自販機でジュースを買ったり、コンビニに寄ったり、電車やバスに乗ったり、ということも可能になります。
「本当にネット接続せずに使えるの?」と最初は不安だったのですが、本当に使えました。
注意点:バーコード決済のPayPayは使えません。
ダウンロードした音楽/Podcastを聴く
音楽を聴きながら走るためにApple Watchを検討している人も多いはず。
安心してください。2つの条件を満たせば、音楽を聴くことができます。
1つは、音楽をApple Watchにダウンロード済みであること。買い切り方のiTunesの曲でも、サブスクのApple Musicの曲でも、どちらでもApple WatchにDL可能です。DLはiPhone内の「Watch」アプリから行います。
もう1つの条件は、ワイヤレスイヤホンを使用すること。なぜか内蔵スピーカーでは音楽を聴けない仕様になっています。
イヤホンジャックも搭載していないため、Bluetoothのワイヤレスイヤホン(or Bluetoothのスピーカー)が音楽を聴く手段となります。
オーディオブックを聴く
音楽/Podcastと同様、オーディオブックをApple Watchから聴くことができます。
ランニングしながら、知見を深める。自己成長に余念のない方におすすめです。
Apple WatchのアプリはAmazonのaudibleか、Apple Booksがおすすめです。
コンパスを使う・保存したGPS地図の閲覧
コンパスはネット接続関係なく使えます!
ランニング中に使うことはほぼないと思いますが、トレイルランニングでは重宝する機能です。
山での電池切れは致命的ですが、Apple Watchも連続駆動時間が伸びてきているので、軽いトレイルランニングでは活用できるレベルになってきています。
なお「ヤマレコ」のApple Watchアプリを使えば、iPhoneなしGPSモデルでも山岳地図を閲覧することが可能です。そのためには、Apple Watchへ地図の保存をする必要があります。
血中酸素濃度を測る(Series 6限定)
コロナをきっかけに注目を集めた「血中酸素濃度」。パルスオキシメーターを購入した人もいらっしゃるでしょう。
Apple Watch Series 6では、血中酸素濃度を測る機能を新搭載しました。
ランニングウォッチでよくある心拍数、カロリー消費量だけでなく、ランニング後には血中酸素濃度を測ってみると発見があるかもしれません。
GPSモデル×iPhoneなしでランニング中にできないこと🙅♂️
YouTubeを聴く/見る
YouTubeにも音楽やラジオコンテンツはたくさんありますから、YouTubeを聴きながら走りたい人は多いはず。私もそうです。
しかし残念ながら、現在、Apple WatchはYouTube視聴には非対応。
GPSモデルでも、セルラーモデルでもどちらでも使用不可です。
なお、YouTube Musicアプリはありますが、iPhone上のYouTube Musicを操作するためのリモコンとして動作するにすぎません。
メールやチャットの確認
メールやSMSメッセージ、LINE、Slackなどのコミュニケーションアプリは、iPhoneなしのGPSモデルでは使用不可です。
一方、セルラーモデルではもちろん使用可能。この点はセルラーに軍配が上がります。
通話
同様に、通話もセルラーモデルのみ、iPhoneなしで通話ができます。
次々とメッセージや電話に対応しなければならない、多忙なビジネスマンであれば、コストはかかりますが、セルラーモデルの方がいいかもしれません。
オンラインで音楽/Podcast/オーディオブックを聴く
オンライン上で音楽/Podcast/オーディオブックをストリーミング再生することは、iPhoneなしGPSモデルでは不可能です。先述の通り、ダウンロード済みであれば再生可能です。
この点も、セルラーモデルではオンラインのコンテンツにもアクセスできます。
PayPayでの支払い
Apple PayはiPhoneなしGPSモデルでも利用可能ですが、
PayPayなどのバーコード決済は、iPhoneなしGPSモデルでも利用できません。
一方のセルラーモデルはiPhoneなしでもバーコード決済が可能。
地図の閲覧
Apple Watchにダウンロード済みの地図を除き、GPSモデルではiPhoneなしで地図を閲覧することができません。
例外として「ヤマレコ」アプリであれば、Apple Watchに地図をダウンロードすることが可能ですが、それ以外のほとんどのGPS地図アプリはApple Watchダウンロードに未対応です。
一方のセルラーモデルではiPhoneなし閲覧が可能です。ランニングで未知のコースを走るときには、地図を見られるセルラーモデルの方が安心ですね。
おまけ:おすすめのApple Watch用ランニングアプリ
「できること」「できないこと」のご紹介は以上です。
ここからはおまけとして、Apple Watchのランニングアプリで特におすすめのものをご紹介します。
ワークアウト
Apple Watchに標準搭載されたランニングアプリ。シンプルで使いやすく、画面の切り替わりもサクサク。完全無料で、広告も入ってこないのが最高です。
NIKE RUN CLUBアプリ
今、利用者が一番多いアプリかもしれません。
完全無料で、なおかつ友だちとつながるSNS機能や、シューズ登録機能、走りながら聞けるアスリートのラジオコンテンツなど、充実した内容となっています。
ナイキの新作シューズの宣伝プラットフォームでもあるため、ナイキファンには特におすすめできます。
Strava
世界的にランナーやサイクリストに人気の総合スポーツアプリ。
ユーザー同士がつながれるSNS的な側面が強いのが特徴です。
昨今増えているバーチャルレースで、よく用いられるアプリでもあります。
仲間とのチャレンジ機能などが有料でしか使えないのは難点。
その他
その他、Apple Watch対応のランニングアプリとしては、ASICS Runkeeper、adidas Runningなどがあります。
自分の好きなスポーツブランドに合わせて、ランニングアプリを選ぶのもいいかもしれません。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
まとめ
iPhoneなしGPSモデルでも、十分にランニングに使えることがお分かりいただけたでしょうか?
たしかにより競技志向の方は、軽くてバッテリーの持ち時間も長いGarminウォッチの方が合っていると思います。
一方で、初心者の方、フィットネス目的の方には、使える機能の幅が広く、しかも日常生活でもずっと使えるApple Watchの方がおすすめです。
ちなみに、Apple Watchの駆動時間は最大18時間(Series 6・SEのどちらも)。フルマラソンにも対応します。
本記事が、Apple WatchのGPSモデルかセルラーモデルか、悩んでいる方の参考になれば幸いです。