Apple Watch(アップルウォッチ)ユーザーであり、通信キャリア関係の仕事もしていた私が、
Apple Watchのセルラー契約を噛み砕いてご説明します。
Apple Watchの最安キャリアと契約方法について詳しく見ていきましょう。
前提知識:セルラーモデルとGPSモデルの違い
まず大前提を共有しておきます。
Apple Watchには通信方式の違う2つのモデル「GPSモデル」と「セルラーモデル」が存在します。
【セルラーモデル】Apple Watchが単体でインターネット通信を行うモデル。スマホ同様、携帯キャリアとの契約が必要。
2つのモデルの違いは通信方法と費用のみ。
機能や処理速度などのスペックはほぼ同じです。
GPSモデル | セルラーモデル | |
---|---|---|
スペック・機能 | 基本同じ | 基本同じ |
本体価格 | 少し安い | 少し高い |
通信費用 | かからない | かかる & 格安SIM未対応 |
セルラー契約をしないでも使える?
👉GPS・セルラーともに使えます(ある程度のことはできます)!
【セルラーモデル】セルラー契約をしてもいいし、しないでも使える。
ただ、わざわざ割高なセルラーモデルを買って、セルラー契約をしないのはもったいないと思います。
格安SIM(MVNO)は使える?
格安SIM(MVNO)・オンライン専用ブランドのApple Watch契約への対応状況をまとめます。
※2022年8月時点
楽天モバイル
→2022年3月より対応開始!(他社回線ではなく)楽天回線を利用するユーザーは月額500円のセルラー契約オプションを利用可能。
ahamo(アハモ)
→2022年6月より対応開始! メインブランドのdocomoと同様、月額550円のセルラー契約オプションに加入可能。
Y!モバイル
→非対応
UQモバイル
→非対応
LINEMO(ラインモ)
→非対応
povo(ポヴォ)
→非対応
mineo(マイネオ)
→非対応
3キャリア+楽天モバイルの料金を比較
Apple Watchのセルラー契約をしたい方は、大手3キャリア+楽天モバイルから選ぶことになります。
つまり、Apple Watch単体でキャリアと契約することはできません(※例外あり)。
それでは大手3キャリアのの料金を比較していきましょう。
キャリア | オプション月額 |
---|---|
ソフトバンク | 385円 |
docomo(ahamo含む) | 550円 |
auナンバーシェア | 385円 |
auウォッチナンバー | 385円+従量課金 |
楽天モバイル | 550円 |
ソフトバンク「Apple Watchモバイル通信サービス」
月額¥385
【特徴】
- 1契約で最大5台のAppleWatchを登録可能。ただし、別の Apple Watch をアクティブにした場合、登録している他の Apple Watch は圏外となるので、実質1契約でApple Watch1台。
- 4年間無料キャンペーン実施中
docomo「ワンナンバーサービス」
月額¥550
【特徴】
- ワンナンバー登録手数料(1回550円)が別途発生
- 1契約でApple Watch1台を登録可能
au「ナンバーシェア」
月額¥385
【特徴】
- ナンバーシェア月額利用料(月額50円)とナンバーシェア小回線基本料(月額300円)の合算金額
- 1契約でApple Watch1台を登録可能
au「ウォッチナンバープラン」
月額¥385+従量課金
【特徴】
- iPhone1台から、家族が持つ合計5台までのApple Watchを設定・管理できる機能。
子ども向けのコンテンツ制限、転倒検出、心拍数の検出などに使われる想定。 - 通話料は22円/30秒
- SMS送信3.3円、受信無料
楽天モバイル「電話番号シェアサービス」
月額¥550
【特徴】
- 楽天モバイルでApple Watch本体を購入し、セルラー契約すると1万円相当のポイント付与(2022年8月時点)。
- 1契約で最大5台のAppleWatchを登録可能。ただし、別の Apple Watch をアクティブにした場合、登録している他の Apple Watch は圏外となるので、実質1契約でApple Watch1台。
最安はどれ?
オプション料金だけで見ると、最安は385円のソフトバンクとau「ナンバーシェア」 。最高値は550円のdocomo(ahamo含む)・楽天モバイルでした。
※独特なauの「ウォッチナンバープラン」は除外して
とはいえ、せいぜい165円の差。Apple Watchオプションは料金・サービスの面でも大差ないと言えるでしょう。
なので、Apple Watchのセルラー契約料金で大きな節約術は存在しません。
☞それよりも、スマホ(=iPhone)の通信契約の費用の方が大きなインパクトがあります。
3大ブランドであれば、低容量プランの場合でも スマホとセルラーの月額合計は4500円程度は覚悟しておきましょう。ahamoでも合計3500円くらい。
一方、 楽天モバイルでは3GB以内なら合計1,628円、20GB以内でも2,728円となります。 ※新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」の場合
スマホとセルラーをひっくるめて考えると、最安は楽天モバイルですね。
楽天モバイルのサービス対象エリアは限られています。住まいが田舎の方は対象エリア外の場合も サービスエリア
私のお気に入りは格安SIM+GPSモデル
私は現在、LINEMOとスマホ契約しています。
メインブランドではないため、Apple Watchのセルラー契約はできず、セルラーモデルは諦めGPSモデルを愛用しています。
GPSモデルのiPhoneなし状態でも、電子マネーを使え、音楽もダウンロードしておけば聴けるので不自由はありません。
まとめ
現状、Apple Watchオプションは、高額なメインブランドの顧客囲い込みツールに使われています。
公平な競争が阻害されているとIIJmioは怒っており、総務省の会議でもMVNOへのApple Watchサービスの解放を求めています。
Apple Watchは販売においてApple社と提携している携帯電話事業者(ドコモ、KDDI、ソフトバンク)以外の事業者のeSIMを利用できる仕様になっておらず、弊社による努力で対応できる目処もありません。何卒ご了承ください。
— IIJmio (@iijmio) November 24, 2019
早く格安SIMにもApple Watchオプションが解放され、
ちゃんとした企業間競争によって価格が下がれば、もっとApple Watchのセルラーモデルが使いやすくなるのになと思っています。
とはいえ現在メインブランと契約中の人は、ぜひセルラー契約を試してみてくださいね。