現在両方を使っている私が、そんな疑問にお答えしていきます。
いきなり結論を言います。
ランニング初級者〜中級者は、Garmin(ガーミン)とApple Watch(アップルウォッチ)のどちらでもOKです。バッテリーや操作性の面で両者の差は年々埋まってきています。
しかしサブ3を目指すような上級ランナーの方には、測定項目が多く物理ボタン式のGarminの方がおすすめです。
両者の違いをひと言で表すなら「Garminはスポーツ向け。Apple Watchはフィットネス向け」という感じでしょうか。
以下ではバッテリー、音楽視聴、決済(Suica)など11項目で、GarminとApple Watchを比較していきます。
目次
GarminとApple Watchの比較
比較の前に2点、前提条件をお伝えしておきます。
それでは項目ごとに一つひとつ比較し、勝者を決めていきます。
比較1:測定指標
どちらも基本的な距離・タイム以外にも、走行ルート・カロリー・心拍数・血中酸素濃度(非対応モデルあり)などの指標を測定できます。
正直、大多数のランナーにとってはどちらでも十分です。
ただし、Garminのfenix6などの上位モデルでは「高度適応」「暑熱適応」「垂直方向の移動スピード」などの超マニアックなデータを計測できます。
データ分析がランナーはGarminの方がいいかもしれません。
比較2:操作性
操作のしやすさに関わる要素としては「画面デザイン」と「ボタン」があると思います。
画面デザインに関しては、測定指標が絞られているApple Watchの方がすっきりとして見やすいです。他のApple製品と同様「直感的に操作できる」画面設計になっています。
一方のGarminはデータ項目や機能が多すぎて、操作に慣れるまで時間がかかります。機械に弱い方には向いていないかもしれません。
ボタンに関してはGarminの物理ボタンに根強い人気があります。インターバル走などで何度もボタンを押す必要がある方は、Garminの方が良いでしょうね。ただApple Watchの画面タップも、徐々に慣れてきます。
比較3:バッテリー
主要モデルのバッテリー駆動時間は下記です。
モデル | バッテリー時間 |
ForeAthlete 55 | スマートウォッチモード:約14日間 GPS モード:約20時間 |
ForeAthlete 245 Music | スマートウォッチモード:最大7日間 GPS+音楽なし:最大22時間 |
ForeAthlete 945 | スマートウォッチモード:最大14日間 GPSモード+光学式心拍計:約32時間 |
fēnix 6X Sapphire Black DLC | スマートウォッチモード:最大21日間 GPS+光学心拍計:最大60時間 |
Apple Watch SE | 最大18時間 |
Apple Watch シリーズ6 | 最大18時間 |
Apple Watch シリーズ7 | 最大18時間から改善? |
一目瞭然でGarminの方が電源が長持ちします。
私がfenix6でトレイルランニング+観光を丸一日楽しんだときは、帰宅してバッテリー残量を見ると「残り19日」となっていて驚愕しました。ちょっとオーバースペックなぐらいバッテリーが持ちます。
比較4:重量
Garmin ForeAthleteシリーズとApple Watchはともに45g程度であり、重さは変わりません。
例外としてGarmin fenix 6はおよそ倍の93gあり、ずっしりと重いです。まあずっと着けていれば慣れるのですが。
fenix6 Apple Watch シリーズ6
比較5:音楽視聴
対応音楽サービスが両者で異なっています。
Garminは「LINE Music」「Amazon Music」「AWA」「Spotify」など。詳細は公式サイトにて
Apple Watchは「Apple Music」「Spotify」がオフライン再生可能です。
多くの方が利用しているであろうApple Musicに対応している点でApple Watchの方が有利です。
またスマートウォッチで音楽を聴くには基本的に「同期」する必要がありますが、
Apple Watchはスマホの「Apple Watchアプリ」で簡単に同期できる一方、Garminは初期設定が大変なのとエラーが多いという情報があります。
比較6:決済機能(Suica)
Apple Payに対応するApple Watchの圧勝です。SuicaはもちろんQuick PayやiDも使えます。
しかもApple PayはスマホなしGPSモデルでも使用可能。
一方、GarminのGarmin Payは現時点ではSuicaと一部銀行のクレカのみ利用可能。しかもSuica対応モデルはForeAthlete 745やfenix6などさらに限定されます。大部分のモデルではSuicaは使えません。Suica対応モデル一覧
Suicaの起動方法もApple Watchの方が圧倒的に便利で、画面側面のボタンをダブルタップすればOK。Garminのようにパスコードの入力は必要ありません。
比較7:スマホアプリ連携
さまざまなランニングアプリがApple Watchに対応しており、Apple Watchならランニングアプリの多彩な機能(チャレンジ、音声ガイドランなど)をフル活用できます。
ただGarminも負けておらず、スマホのワークアウトアプリやNRC、Stravaとデータ連携が可能であり、記録の振り返りだけであればさまざまなスマホアプリで対応可能です。
そして意外と重要なのが、スマホアプリとの同期スピード。
Apple Watchの方が同期スピードが速いというレビューをちらほら見かけますが、私の場合はGarminの方が爆速で同期してくれます。
Apple Watchはロック解除した状態でスマホが近くにないと同期しないイメージですが、Garminはランニングが終わってシャワーを浴びてスマホを見るともう同期しています。この点はGarmin最高です。
比較8:防水
GariminのForeAthleteシリーズは防水等級が「5ATM」と言って、スイムはもちろんスキューバダイビングにも使えるレベルです。物理ボタンなら水中でも押しやすいです。
一方のApple Watchは防水ではなく「耐水」という位置付けであり、日常の雨やシャワー、水洗いでの使用を想定しています。また、耐久性は劣化するとのことです。浅い水深でのスイムにも対応するようですが、あまりハードな使い方は避けるべきです。Apple公式サイト
比較9:ナビゲーション
旅ランやトレイルランではナビ機能が重宝します。
Apple WatchはプリセットのGPS地図がけっこう便利。スマホ感覚で目的地と移動手段を設定すると、ナビがスタートします。
一方、トレイルランでは今のところApple Watchは使い物になりません。
GarminではGarimin Connect(スマホor PC)からコースを作成し、時計に送信すれば、街でも山でもオフラインでも問題なくナビを使用できます。
比較10:価格
Garminは価格帯を選べるのがメリット。
Apple Watchは基本1種類ですが、画面サイズ・通信方式(GPSorセルラー)・バンドで価格が若干上下します。
どっちが勝ちとかは言いづらいですね。。
モデル | 価格(税込) |
ForeAthlete 55 | ¥ 27,280 |
ForeAthlete 245 Music | ¥ 43,780 |
ForeAthlete 945 | ¥ 76,780 |
fēnix 6X Sapphire Black DLC | ¥ 121,000 |
Apple Watch SE | ¥ 32,780〜¥ 41,580 |
Apple Watch シリーズ6 | ¥ 47,080〜¥ 62,480 |
Apple Watch シリーズ7 | 未定 |
比較11:普段使い
Apple Watchはスポーツ以外の場面でもそつなく活躍します。
個人的に思う最大のメリットは、Apple Watchがあればマスクを付けていてもiPhoneのロックを解除できること。iPhone13でもFaceIDが継続ということで、Appleは完全にApple Watchを買わせにきてますね😅
また、メッセージ通知の表示はGarminでもApple Watchでも可能ですが、返信や電話はApple Watchのみ可能です。
その他、天気を確認するときもやっぱりApple Watchの方が表示が見やすいです。
結論、ランニングにはどっちが良い?
これまでの比較内容を表にまとめました。
No | 項目 | 勝者🏆 |
---|---|---|
1 | 測定指標 | Garmin |
2 | 操作性 | Apple Watch |
3 | バッテリー | Garmin |
4 | 重量 | ドロー |
5 | 音楽視聴 | Apple Watch |
6 | 決済機能 | Apple Watch |
7 | スマホアプリ連携 | ドロー |
8 | 防水 | Garmin |
9 | ナビゲーション | Garmin |
10 | 価格 | ドロー |
11 | 普段使い | Apple Watch |
やっぱりコンセプトが違う時計なので、甲乙は付け難いですね。
冒頭に書いた通り「Apple Watchはフィットネス。Garminはスポーツ。」というイメージです。
どっちか一つを選べと言われたら・・・難しすぎますが、私はGarminですかね。Apple Watchができることは、大体iPhoneでも代用できるので。
以下では、それぞれがおすすめな人をまとめました。
Garminがおすすめな人
- トレイルランニング・トライアスロンをする人
- バッテリーを充電するのが面倒な人
- 物理ボタンが好きな人
- ランデータの分析が好きな人
- アンドロイドユーザー
- Amazon Music・LINE Musicを利用したい人
Apple Watchがおすすめな人
- ダイエットや健康のために走っている人
- 普段使いを考えている人
- Apple Musicを利用したい人
- iPhoneユーザー
- Watchバンドでおしゃれを楽しみたい人
併用ってどう?
私は以下のような感じで併用しています。
Apple Watch・・・普段の街ラン、コンビニに夜食を買いに行くとき(決済用)
Garmin・・・レース、トレイルランニング
得意分野が割とはっきり違うので、シーンに応じた使いわけはしやすいと思いますよ。
ただ、1つにまとめた方が何かと便利なのは事実なので、
できれば両方の長所を合わせたような最強のスマートウォッチが誕生して欲しいのが本音です。
補足:GarminとApple Watchは連携できる?
「連携」の定義を、ひとつのランニングアプリに2つの時計のデータを集約することだとすると、連携は可能です。
例えば、ワークアウトアプリやNRC、Strava、RunkeeperやTATTAなど多くのアプリが、Apple WatchとGarmin両方と連携して、データを集約することが可能です。
Garminとランニングアプリを連携するには、ランニングアプリ側でデバイス(=Garminウォッチ)の登録をする必要があります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
スマートウォッチは値段は5万円以上したりして、失敗できない高価な買い物です。
本記事が、みなさんの時計選びの参考となり、買い物成功のお役に立てれば幸いです。
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